学習の流れ

実験キットを使った学習の流れは以下のようになります。

「配線」は「実行」前のどこで行っても構いませんが、配線とプログラムは密接に関係しているので、実際は「プログラムの作成」の直前もしくは直後になるでしょう。本テキストでは「プログラムの作成」の前に行うことにします。

本コースの開発環境では、「データ転送」を行う際はその手前の「実行ファイルの作成」も自動で行ってくれます。また、デバッガを使わない場合、「データ転送」の完了後すぐに「実行」が始まります。

❶ 配線

配線はキット中央部のソケットを使用します。図0-1をご覧ください。マーキングされた部分がソケットで、ソケットにはマイコンの入出力端子と各入出力装置が接続されています。

配線は、このソケット同士を線材でつないでいく作業になります。

図0-1 配線用ソケット

❷ プログラムの作成

プログラムは、ソースコードエディタで作成・編集します。本コースでは、Microsoft製のフリーソースコードエディタ「Visual Studio Code」に開発プラットフォーム「PlatformIO」をインストールした統合開発環境(IDE)上でプログラムの作成を行います。Visual Studio CodeおよびPlatformIOのインストールについては「開発環境構築」で説明します。

ソースコードエディタ

プログラムはテキストファイルで書かれており、「メモ帳」などのテキストエディタもソースコードエディタとして使えます。しかし、プログラム用のソースコードエディタであれば、コマンドを色分けしてくれたり、構文のおかしい部分を表示してくれたりと、便利な機能が付いています。本コースで使用するVisual Studio Codeは、単なるソースコードエディタとしての機能を提供するだけでなく、拡張機能をインストールすることにより、コンパイルやデバッグ等の機能も備わった「統合開発環境」(IDE)を容易に構築することができます。

❸ 実行ファイルの作成

実行ファイルは、関連ファイルのコンパイルリンクを行い作成されます。この作業は、PlatformIOでボタンひとつで行うことができます。

❹ データ転送

ESP32マイコンへデータを送信する作業も、PlatformIOでボタンひとつで行えます。なお、実行ファイルが未作成または未更新の場合、PlatformIOは実行ファイルの作成も同時に行います。

❺ 実行

データ転送が完了すると、プログラムの実行が開始されます。デバッガを用いる場合は、デバッガで実行の開始を制御できます。

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