プロジェクトの作成

開発環境のインストールが完了したので、次は「プロジェクト」を作成しましょう。

「プロジェクト」とは、統合開発環境(IDE)においてひとつのプログラムを開発するのに必要となるファイル類をまとめたもので、プログラムのソースコードファイルの他に、種々の設定ファイル等も含まれています。

プロジェクトの新規作成

それでは、ESP32マイコン用のプロジェクトを新規作成しましょう。手順は以下のとおりです。

  • VSCodeの画面で「PlatformIO」を選択し、「QUICK ACCESS」→「PIO Home」→「Open」を選択します(PlatformIOのインストールが完了していなかった場合、「Initializing PlatformIO Core…」と表示されるので完了するまでしばらく待ちます)。
  • 「PIO Home」が表示されたら「Quick Access」の「New Project」を選択します。
  • 「Project Wizard」が表示されたら「Name」にプロジェクト名を入力します。使える文字は半角英数字と「_」と「-」です(大文字と小文字は区別されません)。
  • 「Board」に「esp32 dev module」と入力し(※途中までの入力でかまいません)、表示された候補の中から「Espressif ESP32 Dev Module」を選択します。
  • 「Framework」は「Arduino」のままにしておきます。
  • 以上が完了したら「Finish」をクリックします。
  • 「Please wait…」と表示されるので、しばらく待ちます(初回のみ数分間またはそれ以上かかります)。
  • 「このフォルダー内のファイルの作成者を信頼しますか?」と表示されたら、「はい、作成者を信頼します」を選択します。
  • 作成したプロジェクトの「platformio.ini」ファイルが表示されればプロジェクトの作成完了です。

プロジェクトのディレクトリ構造

「エクスプローラー」を開くと、PlatformIOのプロジェクトのディレクトリ構造を確認することができます。

ディレクトリ構造(および自動生成されるファイル)は以下のようになっています。

.pioPlatformIOが使うディレクトリです。この中身を直接触ることは原則としてありません。
.vscodeVSCodeの設定等に関するディレクトリです。
includeプログラムのヘッダファイルを置くことを意図したディレクトリです。初期状態では、このディレクトリの使い方を説明した「README」ファイルが置かれています。
libプログラムのライブラリを置くことを意図したディレクトリです。初期状態では、このディレクトリの使い方を説明した「README」ファイルが置かれています。
srcプログラムのソースコードを置くことを意図したディレクトリです。初期状態では、スケルトン(骨組み)のコードが書かれた「main.cpp」ファイルが置かれています。
testプログラムのテスト用に用いることを意図したディレクトリです。初期状態では、テストに関する説明の書かれた「README」ファイルが置かれています。
.gitignoreプロジェクトを「git」で管理する際に、追跡しないディレクトリやファイルを指定する設定ファイルです。
platformio.iniPlatformIOのプロジェクトに関する設定ファイルです。

プログラムを作成する場合は、「src」内の「main.cpp」ファイルからプログラムを書いていきます。また、必要に応じて「platformio.ini」ファイルの設定や、他のファイルの追加等を行います。

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