関数の定義の別ファイル化
先述のとおり、C言語の関数の定義(処理の実装)は別のソースコードファイルで行うこともできます。
エクスプローラでプロジェクト内のsrcを右クリックして「新しいファイル」を選択し、ソースコードファイルを追加しましょう。ここでは「dotmatrixled.cpp」というファイルを追加することにします。
ファイルの追加が完了したら、先程のプログラム例10-2の45行目以降(initLed関数およびsetLed関数の実装のほかに、これらの中でのみ使われているピンの配列を含みます)を新しいファイルにカット&ペーストしましょう。そのままでは構文エラーが出るので、char8x8.hやmain.cppと同様にソースコードの冒頭に
#include <Arduino.h>
Code language: Arduino (arduino)
を追加しましょう。
以下は、dotmatrixled.cppの作成例です。冒頭にこのソースコードに関するコメントも追加しています。
dotmatrixled.cpp
/**********************************************************
製作者 アドウィン
解説 ドットマトリクス LED の制御用の関数類
**********************************************************/
#include <Arduino.h> // Arduino.h の読み込み
// ドットマトリクスLEDアノード側ピンの配列
int ledAnodePins[8] = {0, 2, 4, 5, 16, 17, 18, 19};
// ドットマトリクスLEDカソード側ピンの配列
int ledCathodePins[8] = {21, 22, 23, 25, 26, 27, 32, 33};
/*
* ドットマトリクスLED初期設定関数
*/
void initLed() {
// 各アノード・カソード端子の設定
for(int i=0; i<8; i++) {
// 入出力設定
pinMode(ledAnodePins[i], OUTPUT);
pinMode(ledCathodePins[i], OUTPUT);
// 出力レベル設定(全消灯)
digitalWrite(ledAnodePins[i], LOW);
digitalWrite(ledCathodePins[i], HIGH);
}
}
/*
* ドットマトリクスLED点灯パターン設定関数
* 引数: patternAnode 表示するパターン( アノード側)
* patternCathode 表示するパターン( カソード側)
*/
void setLed(byte patternAnode, byte patternCathode) {
// カソード側のパターンを反転
patternCathode = ~patternCathode;
// 列および行の点灯設定
for(int i=0; i<8; i++) {
// i 列目に patternAnod の i ビット目の値を設定
digitalWrite(ledAnodePins[i], bitRead(patternAnode, i));
// i 行目に patternCathode の i ビット目の値を設定
digitalWrite(ledCathodePins[i], bitRead(patternCathode, i));
}
}
Code language: Arduino (arduino)
また、元のmain.cppファイルは次のようになります。
プログラム例 (main.cpp) 10-3
#include <Arduino.h> // Arduino.h の読み込み
#include "char8x8.h" // char8x8.h の読み込み
// ドットマトリクスLED初期設定関数
void initLed();
// ドットマトリクスLED点灯パターン設定関数
void setLed(byte patternAnode, byte patternCathode);
/*
* setup 関数
*/
void setup() {
/* ここにプログラムの最初に1回だけ実行したい処理を上から順に記述していきます */
// シリアル通信を115200bpsで開始
Serial.begin(115200);
Serial.println("初期設定の開始");
// ドットマトリクスLED初期設定
initLed();
Serial.println("初期設定の完了");
}
/*
* loop 関数
*/
void loop() {
/* ここにプログラム中で繰り返し実行したい処理を上から順に記述していきます */
for(int i=0; i<8; i++) {
// ドットマトリクスLEDのi行目を表示
setLed(ledPatternA[i], ledCathodePattern[i]);
// 時間待ち
delay(1);
}
}
Code language: Arduino (arduino)
プログラムがビルドできること、およびマイコンに書き込んで以前と同様に動作することを確認しましょう。